「空からきた少女」040

「幼なじみ」
 古ぼけた鳥居(とりい)をくぐり、道に出た。ここは田舎(いなか)町なので、歩いている人などいなかった。少し離れたところにある畑(はたけ)で、農作業をしている人が小さく見えるだけだ。
「家はどこ? 送って行くよ」少年は思い切って声をかけた。
「いえ…」少女はちょっと困った顔をして目を伏(ふ)せたが、少年の方をしっかりと見て、
「帰れます…。一人で帰れますから。ありがとう」
 少女は頭を下げるとにっこりと笑顔を見せて、そのまま背を向けて歩き出した。彼女の後ろ姿はどこか寂(さび)しげで、少年の心はざわついていた。少年は