超短編戯曲

サイト管理人のブログです。

超短編戯曲

「兄と妹」

(再公開 2017/05/14)
独り暮らしの兄・隆夫(たかお)のマンション。そこへ妹・好恵(よしえ)が来ていた。何かと世話をやく好恵を、隆夫は持てあましていた。話は結婚のことにおよんで、
隆夫「俺は結婚できないんじゃなくて、結婚しないんだ」
好恵「もう、いつもそうなんだから。お兄ちゃん、もっと現実を見なさいよ」
隆夫「何で、お前にそんなこと言われなきゃいけないんだよ」
好恵「それは、お兄ちゃんのこと心配してるんでしょ。ほんと、お兄ちゃんって、人とのコミュニケーションが下手(へた)なんだから。そんなんじゃ、絶対結婚なんて無理よ」
隆夫「うるさい。余計なお世話だ。いいから、お前、帰れよ」
好恵「この間の、あの人は? ほら、すっごくいい感じだったじゃない」
隆夫「えっ?(少し動揺して)だ、誰の話してんだよ」
好恵「誰って…。もう、とぼけちゃって。私、あの人ならいいと思うわ。優しそうだし」
隆夫「あいつは、ダメだろ。なに言ってんだよ。あの人は、そういう、あれじゃ。――もういいから、帰れよ。お前さ、何しにうちへ来るんだ? ここはな、お前の家じゃないんだぞ。用もないのに来るなよ」
好恵「用ならあるわよ。私が来なかったら、この部屋グチャグチャになるでしょ」
隆夫「ならないよ。たとえなったとしても、お前には関係ないだろ」
好恵「あるわよ。グチャグチャだったら、私、泊(と)まれないじゃない」
隆夫「何だよそれ。また、泊まるつもりでいるのか? ここは、旅館じゃないんだぞ」
好恵「いいじゃん。ここからの方が、学校も近いし。何かと都合がいいのよ」
隆夫「お前な…。あれか? また親父と喧嘩(けんか)でもしたんだろ」
好恵「そんなんじゃ…。いいでしょ、私だってたまには息抜きしたって」
隆夫「あのな。親に心配かけんなよ」
好恵「お兄ちゃんに、そんなこと言われたくない。お兄ちゃんこそ、心配かけてんじゃん」
隆夫「俺は、ちゃんと働いてんだよ。学生のくせに、なにえらそうに…」
好恵、膨(ふく)れっ面(つら)をして黙ってしまう。まだあどけない子供のよう。
隆夫「あのな。そんな顔してもダメだからな。帰れ」
好恵「何よ。今日の夕飯、私が用意してあげたじゃない。それなのに追い出すの?」
隆夫「用意したって、スーパーの惣菜(そうざい)を温めただけだろ。それに、お金はさっき渡したじゃないか。お前も、少しは料理くらい出来るようにしないと…」
好恵「出来るわよ。この間なんか、ハムエッグ作ったんだから」
隆夫「(笑って)真っ黒にしたんだってな。ちゃんと聞いてるぞ」
好恵「何で知ってんの? あ、あれは、ちょっと失敗しただけで…」
隆夫「ちゃんと、母さんに連絡しとけよ。でないと、俺が怒られるからな」
好恵「えっ? じゃ、いいの。泊まっても?」
隆夫「ああ、今日だけだぞ。それと…」
好恵、兄の話を最後まで聞かずに、すぐに携帯を出して家に電話をかけだす。
<つぶやき>兄にとって、妹は可愛くて…。妹は、ちゃっかり利用しちゃうんですよね。
Copyright(C)2008- Yumenoya All Rights Reserved.文章等の引用と転載は厳禁です。

2012年11月30日

「新種創造」

(再公開 2017/05/23)
○ 深い森の入口
教授と助手がリュックを背負い、網(あみ)を持って立っていた。
助手「(不安気に)ほんとに行くんですか?」
教授「当たり前だ。あのゴキブリ野郎に負けてたまるか」
助手「でも、新種の昆虫がそう簡単に見つかるはずありませんよ」
教授「何を言うか。そもそも、私の方が先だったんだ。あの昆虫を発見したのは」
助手「そうかもしれませんが、横島(よこしま)教授が先に発表してしまったんですし」
教授「横島! あいつは、いつもそうだ。私の邪魔(じゃま)ばかりしやがって」
助手「教授、大丈夫ですか。あんまり興奮(こうふん)すると」
教授「行くぞ。この森の中には必ず新種の昆虫がいるはずだ。私に捕まるのを待ってる」
助手「はあ。でも…」
教授「心配するな。ここはホットスポットなんだ。新種の昆虫の宝庫さ」
教授を先頭に森へ分け入る。道なき道を進んでいく。
○ 古びた建物の前
森の中に突然現れた建物。二人は驚いて建物に近づいて行く。
教授「なぜだ。なぜこんなところに、こんなものが」
助手「人が住んでるんでしょうか? もしかしたら、廃墟(はいきょ)かもしれませんよ」
建物の入口の戸が、音をたてて開く。中から老人が顔を出した。
老人「何か用かね? こんなとこへ来るんだ。お前たちの目的はあれだろ」
助手「あの、僕たちは、その、昆虫を探して…」
老人「だったら入りな。ここには、お前たちの欲しがってるものがあるぞ」
老人は、二人を中へ招き入れた。二人は、恐る恐る入って行く。
○ 実験室
実験器具などが並べられている部屋。昆虫が入っているケースも並んでいる。
教授「(ケースの中の昆虫を見て)これは…。まさか、こんなところに」
老人「さすが、お目が高い。そいつは、つい最近発見された新種さ」
教授「信じられない。まだ、一匹しか見つかっていないはずだ」
助手「教授! これを見て下さい。これって、横島教授が発見したやつですよ」
教授「どれだ。(駆け寄り見つめる)うーん。間違いない。これは私が発見したやつだ」
老人「ほう。横島を知ってるのか? あいつは、金払いが悪くてな」
教授「(老人に詰め寄り)どういうことだ。あんたはいったい、何者なんだ」
老人「そんなことより、これなんかどうかね。(ケースの一つを見せて)この、何ともいえない色と輝き。フォルムも最高のできばえさ」
教授は、その昆虫に魅了(みりょう)されてしまう。
老人「百万でどうだ。こいつの発見者になれるんだ。けして高くはないと思うが」
教授「これは、素晴らしい。こんな昆虫がいたなんて…。分かった。払おう。絶対に他の奴に渡さないでくれ。これは、私の昆虫だ。ハハハハハハハ」
<つぶやき>まねしないで下さい。自然の摂理(せつり)に逆らったら、どんなしっぺ返しが来るか。
Copyright(C)2008- Yumenoya All Rights Reserved.文章等の引用と転載は厳禁です。

2012年12月14日

「バーコード」

(再公開 2017/06/01)
未来の世界。人々は持って生まれたバーコードによって選別することを選んだ。
それはあらゆる場面で行われ、そこから逃れることはできなかった。
選別人「次の方。こちらへ腕をのせて下さい」
呼ばれた青年は言われるままに腕をのせる。装置が動き出し、一枚のカードをはじき出した。選別人はそれを見て驚きの声をあげる。
選別人「ほう、これは珍しい。あなたは、素晴らしいバーコードをお持ちですね」
青年1「そ、そうなんですか? でも、僕は…、普通でいいんですけど」
選別人「あなたは選ばれたんですよ。人類の宝です。その能力を存分(ぞんぶん)に生かして下さい」
青年1「でも、僕なんかに、何ができるんでしょう?」
選別人「それは、私には分かりません。でも、あなたは人類に貢献(こうけん)できるんです。頑張って下さい。では、一番右の金のドアからお入り下さい」
選別人はカードを渡しドアへ促(うなが)す。その時、後ろにいた別の青年が割り込んできた。
青年2「ちょっと待てよ。何でこんなみすぼらしい奴が金のドアなんだ。納得(なっとく)できないな」
選別人「(顔色を変えることなく)こちらへ腕をのせて下さい」
青年2「聞いてんのかよ。こんなのが人類に貢献できるわけないだろ」
選別人、青年2の腕をつかんで装置の上にのせる。装置が動き出す。
青年2「なにすんだよ。俺を誰だと思ってんだ。俺は、この国の大統領の息子だぞ」
選別人「ほう、それは素晴らしい」
装置が一枚のカードをはじき出す。選別人はそれを見て、
選別人「では、一番左の木のドアからお入り下さい」
青年2「はぁ? 俺が木のドアだって。冗談じゃない。俺にはな、特別な才能が…」
選別人「お父上は素晴らしい才能をお持ちだと思います。だからといって、あなたにもその才能があるとは限りません。次の方どうぞ」
青年2「待てよ! 俺は大統領の息子だぞ。そんなことしてみろ。後でどうなるか…」
青年2は警備員に押さえられ、引きずられるように木のドアへ連れて行かれた。
次の少女が顔をこわばらせて立っていた。
選別人「大丈夫ですよ。(にこやかな表情で)私は、取って食ったりしませんから」
少女「あっ、はい。(おずおずと進み出て)よろしくお願いします」
選別人「こちらへ腕をのせて下さい。心配なさらなくてもいいですよ。運命なんて、その人の努力次第(しだい)でどうとでも変わりますから」
装置が動き出し、一枚のカードをはじき出す。
選別人「なかなか良いバーコードですよ。では、右から三番目の銅のドアへ行って下さい」
少女「はい。ありがとうございました」
少女はカードを受け取りドアへと進む。
彼女の後ろには長い列が続いていて、最後尾がどこなのか全く分からない。選別人は、いつ終わるか分からない仕事を延々(えんえん)続けていく。
<つぶやき>まるで最後の審判のような光景です。自分の力を信じて前へ進みましょう。
Copyright(C)2008- Yumenoya All Rights Reserved.文章等の引用と転載は厳禁です。

2012年12月28日

「浮気宣言」

(再公開 2017/06/10)
ある恋人同志の会話。いつまでも煮え切らない男に、女は結婚を匂(にお)わせたようだ。
「君は、本当に僕と結婚したいのか?」
「ええ。あなたは、あたしと結婚する気はあるわよね?」
男、しばらく女を見つめていたが、おもむろに口を開いた。
「まあ、なくはないな」
「何よ、それ。あなた、あたしのことどう思ってるの。はっきり聞かせて」
「どうって? それは、あれだ。まあ、嫌いではないと思うよ」
「えっ? だって、あたしのこと好きだって、愛してるって言ったじゃない」
「それは、君が聞くから。そう答えるしかないだろ」
「(呆れて)何なのよ。それじゃ、あたしのことだましたのね」
「そんなんじゃないよ。(面倒(めんどう)くさそうに)だから、君のこと好きに決まってるだろ。好きじゃなきゃ、付き合わないよ。そんなこと訊くなよ」
「じゃあ、証明して。あたしのこと、どれくらい愛してるか」
「分かったよ。じゃ、結婚すればいいんだろ。そんなの、いつだってしてやるよ」
「ほんと? 約束よ。じゃあ、あたしの両親と会って」
「えっ? そんなの後でいいよ。また今度な」
「ダメよ。今すぐ。明日はどう? 仕事休みなんだし」
「うるさいな。明日は、やることがあるんだよ」
「何よ。今、結婚するって言ったじゃない。あたしたち二人のことよ」
「結婚、結婚って。いっとくけど、僕は結婚しても浮気はするからな」
「はぁ? 何言ってるの。浮気って…」
「だから、浮気宣言だよ。当然じゃないか。君より好きになる女が現れるかもしれないだろ。君は、それでも僕と一緒になりたいのか?」
「そんな…。あなた、そんなこと考えてたの?」
「いけないか。どうせ君だって、何にも考えてないんだろ。ただお気楽(きらく)に結婚したいなんて言ってるだけじゃないか」
女は少しも驚かず、あっさりと言ってのける。
「そう。いいわよ、それで。あたしもそうするから」
「はぁ、何だよそれ」
「だから、あたしも好きな人ができたら、浮気するってことよ」
「何言ってんだ。君は、僕のことが好きなんだろ。僕の妻になりたいって…」
「あなただって、似たようなもんでしょ。そう思わない?」
「君は、いったい何を考えてるんだ?」
「結婚なんて形式的なものよ。結婚したら世間に認められるでしょ。お気楽な主婦の仲間入り。でも、あたしはそんなんじゃ満足できないの。あなた、知ってる? 愛がなくても、結婚はできるのよ。あたしたち、きっといい夫婦になれるわ」
<つぶやき>愛は、どこにいってしまったの? 真心の愛を見失わないようにしましょ。
Copyright(C)2008- Yumenoya All Rights Reserved.文章等の引用と転載は厳禁です。

2013年01月11日

「初めての挨拶」

(再公開 2017/06/19)
付き合っている真以子(まいこ)を両親に会わせるために実家に戻った一樹(かずき)。茶の間で対面した両親。両親としてみればいろいろと確かめなければいけないことが。
一樹「えっと、彼女が、今、付き合ってる…」
真以子「(元気よく笑顔で)里見(さとみ)真以子です。一樹と付き合って三カ月になります」
面食(めんく)らう両親。二人で顔を見合わせる。一樹、真以子を見詰(みつ)める。
父親「ああ…、なかなか元気そうで、いいんじゃないのかな。なあ、母さん?」
母親「(戸惑いながら)そうねぇ。それに、可愛(かわい)い子じゃない、一樹」
真以子「はい。よく言われます(満面(まんめん)の笑(え)み)」
一樹の声「(真以子を見て)ええ、そこはあれだろ。自分から言うか? それに、笑いすぎだって」
母親「それで、一樹。どこで知り合ったの?」
一樹「ああ、それは友達に…」
真以子「合コンです。彼ったら、すっごい積極的(せっきょくてき)で…」
一樹「(真以子の手を押さえて、小声で)ちょっと、それは――」
父親「合コン? 一樹、お前、合コンなんか…」
一樹「違うよ。合コンって言うのは、いろんな友達が集まって、ほら、何て言うかな…」
一樹、言葉に詰まり真以子を見る。真以子は無邪気(むじゃき)に微笑(ほほえ)んでいる。
一樹の声「何だよ。普通、ここは友達の紹介で、とか言うだろ。どうすんだよ」
真以子「あたしも、いろいろ合コンしてたんですけど、彼ほど気が合う人いなかったです。それで、もう盛り上がっちゃって――。やっちゃいました」
両親と一樹、驚いた顔で真以子を見る。
一樹の声「な、何で? そりゃ確かに、盛り上がってラブホに行っちゃったけど。でも、酔(よ)っぱらいすぎてて、そのまま寝ちゃっただけだろ」
父親「あの、やっちゃったってのは?」
一樹の声「親父! そこは、掘(ほ)り下げるとこじゃないだろ。そんなこと訊くなよ」
真以子「あっ、それは、二人で一緒に…」
母親「ところで、真以子さんは、一樹のどこかよかったのかな?」
一樹の声「お袋(ふくろ)、ナイス。やっぱ、機転(きてん)が利(き)くわ」
真以子「う~ん、そうですね~ぇ(しばらく考えている)」
一樹の声「(真以子を見詰めて)おいおい、そんなに考えることなのか?」
真以子「あたし、いろんな方とお付き合いしてきたんですが――」
父親「それは、合コンで?」
一樹の声「親父、合コンのことから離(はな)れろよ」
真以子「ええ。お医者さんとか、一流企業の人、それにお金持ちの社長さん」
父親「そりゃ、すごいな。一樹とは月とすっぽんだ」
一樹の声「ほっとけよ。どうせ俺は、親父の息子だよ」
真以子「やっぱ、一樹と一緒だとすっごく楽なんです。素(す)のままのあたしでいられるし」
<つぶやき>あけすけの彼女ですが、悪気なんて全くないんです。末長くお付き合いを…。
Copyright(C)2008- Yumenoya All Rights Reserved.文章等の引用と転載は厳禁です。

2013年02月20日

「家事手伝い」

○とあるマンションの部屋
五郎(ごろう)が一人暮らしをしている家。彼は几帳面(きちょうめん)な性格(せいかく)でいつもならきれいに整頓(せいとん)されているはずなのだが、今は足の踏(ふ)み場もないほど散(ち)らかっている。その中で何かがうごめいているような、そんな気配(けはい)が感じられる。
○同マンションの玄関中
鍵(かぎ)を開ける音。五郎が仕事から帰って来る。ドアを開けて中に入ったとたん、あまりの変わりようにしばし唖然(あぜん)として立ちつくす。彼は慌(あわ)てて靴(くつ)を脱ぐと、置かれている段ボール箱などを押しやりながら部屋に入って行った。
○同マンションの部屋
部屋の入口で立ちつくす五郎。思わず叫(さけ)んだ。
五郎「何じゃ、こりゃ…! ど、どうなってるんだ!」
部屋に置かれたソファの陰(かげ)から、のっそりと顔を出した若い女。五郎に気づくと、すっとソファの陰へ隠(かく)れる。五郎は散乱(さんらん)している雑誌や服などに足を取られながらも何とかソファまでたどり着くと、女の首根(くびね)っこをつかんで引っ張り上げた。
五郎「何をしている。これはどういうことなんだ? ここは俺の…」
女は五郎の手から逃れると部屋の隅(すみ)へ行って、ぎこちなく愛嬌(あいきょう)を振(ふ)りまいて言った。
「ごめんなさい。どうしてもお引っ越し、しなくちゃいけなくなって…」
五郎「一晩(ひとばん)だけって約束(やくそく)だろ? だから、今朝だって出るとき合鍵(あいかぎ)渡してポストにって…。そうか、最初っからそのつもりで…。なに考えてんだ!」
五郎は女に迫(せま)って行く。女はちょこまかと逃げ回りながら、
「違(ちが)うの、そんなつもりじゃなかったの、信じて。ちゃんと話すから、聞いてよ」
五郎は立ち止まる。女は息を整(ととの)えると、
「朝、帰ったら大家(おおや)さんがいて…。わたし、家賃(やちん)を滞納(たいのう)してて…、それで出てけって。わたし、ためてた家賃払ったんだけど、許(ゆる)してくれなくて…」
五郎「だからって、俺のところへ来なくてもいいだろ。実家(じっか)とか、友だちの――」
「ごめんなさい。でも、そのお金、あなたに借(か)りちゃったから。そこの引出(ひきだし)にあった…」
五郎、慌てて引き出しを開けて確かめる。愕然(がくぜん)とする。
五郎「ああっ、忘れてた。(震える声で)この金は…、俺が…、俺が…」
「ごめんなさい。わたし、ちゃんと返すから。それまで、ここにおいてもらえないかな?」
五郎「はぁ? なに言ってるんだ。冗談(じょうだん)じゃないぞ。泊(と)まる所がないっていうから…。それを、こんなのってありかよ。俺、バカみたいじゃないか」
「わたし、ほんとに感謝してるのよ。見ず知らずのわたしを、下心(したごころ)なしに泊めてくれて…。ほんとに良い人だと思ってる。だから、ちゃんとしないといけないと思って」
五郎「お前、仕事は? ちゃんと仕事してれば、そんなことにはならないはずだ」
「あの、何ていうか、いろいろあって…、今は無職(むしょく)…? 仕事は探してたのよ、わたしなりにちゃんと…。でも、なかなか…、やっぱり不景気(ふけいき)なのかしらね…。あの、それでね…、今日からは家事手伝いってことで、よろしくお願いします」
<つぶやき>大丈夫なんでしょうか? 彼女に、家事が出来るとは思えないんですが…。
Copyright(C)2008-2016 Yumenoya All Rights Reserved.文章等の引用と転載は厳禁です。

2016年07月30日
» 続きを読む