「空からきた少女」038

「出会い」
 大岩(おおいわ)の上に、少年がぼんやりと寝転(ねころ)がっていた。彼はむしゃくしゃしたときや、一人になりたいとき、いつもここに来ていた。ここには滅多(めった)に人は来ないし、彼にとって落ち着ける場所になっているようだ。
 小枝(こえだ)を踏(ふ)み折(お)る音で、彼は起き上がった。見ると、女の子がこちらへ近づいてくる。それは、見たことのない子だ。ここらへんの子供じゃないのだろう。彼はそう思った。彼女はどんどん大岩の方に近づいてくる。彼は高い場所にいるので、彼女はまだ気づいていないようだ。彼女は大岩の前を通り過ぎ、森の奥の方へ歩いて行く。彼は慌(あわ)てて大岩から飛びおりて、彼女を追(お)いかけた。そして、彼女の前で立ち止まり、行く手をふさい